ハワイの歴史や文化を感じられるお土産グッズをご紹介!
お土産探しもハワイ旅行の楽しみの1つ。
アロハ・アヴァケア!ハワイナビです。(Aloha awakeaはハワイ語で午前遅めの時間から午後早めの時間にかけての「こんちには」です)
今日は、いかにもハワイらしい、ハワイの歴史や文化を感じられるお土産グッズをご紹介したいと思います。お付き合いくださいね。
ハワイアンキルト Hawaiian quilts
ショッピングモールで展示されていた地元キルトグループの作品。
ハワイの自然や暮らしぶりをモチーフとした独特のパターンが世界中で愛されるハワイアンキルト。その誕生は1820年。ブリッグ・サウデス号でボストンからやってきたアメリカ宣教師団の妻たちのお裁縫サークルに、カメハメハ1世の未亡人であるカラクア・カヘイヘイマリエ皇太后、その姉妹である同じくカメハメハ1世の未亡人ナマハナ、それにカラニモク大首長*の2人の妻たちが参加したのが始まりだったとか。
*カメハメハ1世~3世時代、首相的役割を果たしました。
昔は動物や人のモチーフはタブーでした。マナ(魂・スピリット)がこもるものだから、モチーフの生き物が命を持ってキルトから出てきてしまうと思われたのです。
その後、ハワイアンの女性の間で徐々に広まったキルト作り。ハワイアンの社会では、ワウケという落葉灌木の樹皮からカパと呼ばれる不織布を作り、型板と自然の染料を使って、寝床の上掛けや衣類を仕立てるのは女性の仕事でした。そうした作業に親しんでいた彼女たちが、やがてキルト制作の熟練者になり、独創的なキルトデザインを生み出していくのは当然のことだったのかもしれません。
こちらは「マイ・リトル・シークレット」のキルト。
実は・・・現在ハワイで、メイド・イン・ハワイのハワイアンキルトを販売しているお店はありません*。すべてがフィリピン製や中国製です。(メイド・イン・ハワイをうたっていた有名店がありますが、その後、ハワイ製ではないとカミングアウトしています)メイド・イン・ハワイだと高額すぎてビジネスにならないというのがその理由。
*あるいは商業ベースにのせずに販売している場所があるかもしれませんが。アートやクラフトの展覧会等で特別に販売されることはあります。
「ネイティブ・ブックス / ナ・メア・ハワイ」で見つけたランチョンマット。
でもがっかりしないでください!ハワイ製のハワイアンキルトとは、ハワイで、ハワイアンによって作られた、という意味ですが、ハワイの伝統にのっとってハンドメイドされた製品なら、どこの国で作られようと立派なハワイアンキルト。日本国内でもハワイアンキルトを作っていらっしゃる方は多いと思いますが・・・日本人の作品だから本当のハワイアンキルトじゃない!とおっしゃる方はいないと思います。
ハワイアンキルト・ファンならため息ものの店内。
博物館や展覧会で目を引くのは、ベッドスプレッドなどの大物ですが、プチプラでステキな小物もたくさんあります。ナビが自信を持ってオススメするハワイアンキルト・ショップ
「マイ・リトル・シークレット My Little Secret」から、そんなハワイアンキルトをお見せしますね。
ロコの友人たちも気の利いたハワイアンキルトを求めるときは、こちらを訪れるんですよ。
コアウッド Koa Woods
ブックマークからベッドまで、様々なコアウッド製品が。
火山活動によって生まれたハワイの島々。草木の生えないむき出しの土地に、風や波、鳥が無数に運び込んだ種子や胞子のうち、わずかに根づき進化した1つが現在のハワイアン・コア。ハワイ諸島だけに自生するアカシアの一種です。長い歴史の中で、絶滅種も含めると何千もの鳥や昆虫がコアの種や実を食べ、その木や枝を住みかとしてきました。
コアウッドの主な生産地はハワイ島。
ポリネシアからハワイ諸島へ移住してきたハワイアンの先祖は、コアを「森の王」と呼び、生活資材として重宝するとともに、聖なる木として崇めました。コアはまた、健康や繁栄の象徴。ハワイ語の祝福の言葉、「エ・オラ・コア E ola koa」は、「健康で幸せでありたまえ、(森の中で長生きする)コアの木のように」という意味なんです。
購入したコアウッド商品の証明書も発行してくれます。写真はすべてワードセンター・フラッグシップ店。
ハワイ産ハワイ製の上質で美しいコアウッド製品が手に入るお店がこちらの
「マーティン&マッカーサー Martin & MacArthur」です。
ムームー Muumuu / ホロク Holoku
これがホロクと呼ばれるスタイル。「プリンセス・カイウラニ」で。
ハワイアン・キルトの項で前述したアメリカ宣教師団の妻たちが、自分たちが身に着けているハイネックで長袖、くるぶし丈の細身のドレスをややゆったりめにアレンジし、ハワイの王族の女性たちに着せたのが、ホロクと呼ばれるスタイルの始まりです。そもそもの目的は、ハワイの女性のあらわな肌を隠し、「良きクリスチャンたる」服装をさせることでした。
若い女性に人気があるのはやはり細身のスタイル。
あっぱっぱスタイル(いまどき「あっぱっぱ」なんでご存知の方も少ないでしょうか? ゆったりとして通気のよい家庭用ワンピースのことです。昭和の半ばまでは普通に使われていた言葉ですよ~)のムームーは20世紀に入り、ハワイアンプリント柄のアロハシャツとともに普及したもの。現在ではムームーという言葉が一般的で、ホロクもまとめてムームーと呼ばれます。
フラを踊りやすいのは丈が短めタイプ。けれど長い丈のほうが優雅に見えるため、ダンサーは裾を踏まないよう気を付けつつ踊るのです。
フラを踊る女性、観光業界にたずさわる女性にはなじみの深いムームーですが、特別にムームーを好む以外の一般女性が日常に着る機会はそれほど多くありません。が、そうしたローカル女性がムームーを求めるときは・・・こちらの
「プリンセス・カイウラニ・ファッションズ Princess Kaiulani Fashions」へ足を向けるのです。
アロハシャツ Aloha shirts
ビンテージショップでアロハシャツと出会うのもオツ。
18世紀、白檀貿易や捕鯨漁が盛んになったハワイに上陸してきた欧米の水夫たちが着用していた「フロック」と呼ばれる上っぱり。厚手の綿生地で作られた白と濃いブルーの格子模様のそれを、ハワイアンは「パラカ」と発音しました。やがてパラカは多少形を変えて砂糖きびやパイナップルのプランテーションで働く労働者の作業着となり、これがアロハシャツのルーツだといわれています。
「ネイティブ・ブックス / ナ・メア・ハワイ」で見つけたアロハシャツ。
20世紀に入ると、フィリピン人男性の正装用シャツ「バロン・タガログ」や、日本の着物柄など、様々な移民文化の影響を受けたスタイルが生まれ、1940年頃には、現在のリゾートシャツ、ドレスシャツとしてのアロハシャツが完成しました。1950年代になるとのハリウッド映画の中にアロハシャツが登場するようになり、爆発的な人気を巻き起こします。
こちらも「ネイティブ・ブックス / ナ・メア・ハワイ」から。
かたや、ひと昔(ふた昔?)前の邦画では、よくチンピラやくざがアロハシャツを着て登場していましたが、ハワイではアロハシャツはビジネスマンの仕事着であり、正装でもあります。リゾート風に着こなすときは裾を出しますが、普段仕事の際は、黒や紺などのダークなビジネスパンツにベルトを締めてタックイン!がお約束です。
ハワイアンブレスレット Hawaiian Bracelets
刻印した名前の両隣に石が入ったタイプです。
ハワイにはまった女性なら、どうしても欲しくなってくるのがハワイアンブレスレット。ハワイでは、すれ違う女性や、お店のレジの女性など、多くの女性の腕に、模様が彫刻され、名前や文字が刻印されたバングルを見かけますよね。2本くらいは当たり前で、中には3本4本と重ねづけしている女性も珍しくありません。
エナメルはブラックが一般的ですが、最近はピンクやブルーなど様々なカラーが選べます。
ハワイアンブレスレットの誕生は、イギリス王室に由来します。1861年、夫であるアルバート公に先立たれたビクトリア女王はその後1901年に81歳で亡くなるまで喪服を着用。ジュエリーも喪服に似合う黒いものだけを身に着けました。そのため上流社会では黒いジュエリーが流行したそう。イギリス王室と深い親交があったハワイ王朝最後の女王、リリウオカラニ女王は、そうしたビクトリア女王の気持ちに寄り添うため、金に黒の模様を入れ「Hoomanao Mao(永遠の思い出)」と彫らせたブレスレットを愛用します。
ハワイアンキルト柄は特に人気のあるデザイン。
そのブレスレットこそが最初のハワイアンブレスレット。その後リリウオカラニ女王は、イオラニ宮殿で催した舞踏会を手伝ってくれた女性へのお礼として、「Aloha Oe(アロハオエ)」と彫らせた同様のブレスレットをプレゼント。その女性が女学校の教師だったため、ブレスレットに目に留めた女学生が同じようなブレスレットを着け始め、やがて流行が広まったとか。
ハワイアンブレスレットは有名無名を問わず、ハワイの多くのお店で手に入ります。お店によって少しずつデザインが違っているので、気に入ったデザインのものを購入するのが一番。シルバー製も売られていますが、一般的なのは14金製。名前を彫る場合も、たいていのお店は滞在中に間に合わせてくれます。名前をエナメルで入れる場合、何年もの間にはエナメルが剥げてきますが、買ったお店へ持っていけば、無料で入れ直してくれる場合が多いですよ。
ラウハラ細工 Lauhala weaving
左側が編み込む前のラウハラです。「ネイティブ・ブックス / ナ・メア・ハワイ」で。
ラウという木の葉(ハラ)を編んで作るのがラウハラ細工。ハワイだけでなく、サモアやトンガ、フィジーなど広くパシフィックの島々で見られる工芸品です。またまた先述の宣教師団ですが、ラウハラ細工を目にした彼らが、ハワイアンにこのような精巧な工芸品を作れる能力があるのを知って驚嘆した――というエピソードが残っています。それってちょっと上から目線の感じ方じゃないの・・・という気がしないでもありません。
しゃれたギフトボックスにもなるラウハラ細工。
当時のハワイアンはラウハラ細工を広範囲にわたって利用しており、屋根ふきの材料として、住まいのフロアマットやベッドマット、窓の日除けとして、物を貯蔵するカゴや腰布、さらにカヌーの帆としても活用していました。
今日(こんにち)ハワイでは、ギフト用のお菓子の詰め合わせを入れるバスケットや箱にラウハラ細工が使われたりしますが、それらはたいていフィリピン製。メイド・イン・ハワイのラウハラ細工が手に入るお店が、ワード・ウェアハウスの中にある
「ネイティブ・ブックス / ナ・メア・ハワイNative Books/Na Mea Hawaii」です。
お店のディスプレイに使われることも多いラウハラ細工のバスケット。以下すべて「ネイティブ・ブックス」より。
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こちらが本物のハワイ産ハワイ製、ラウハラ細工の工芸品です。
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ハワイ通ならその良さがわかる!ラウハラ細工のバッグ。
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ラウハラ細工のバンドが変わり種の腕時計。
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ニイハウシェル Niihau shells
このサイズで1つ2,500ドル前後です。
「ネイティブ・ブックス / ナ・メア・ハワイ」ではまた、ニイハウシェルのジュエリーも手に入ります。世界中でハワイの島々、特にニイハウ島とカウアイ島でしか採れない貴重な貝を使ったジュエリーです。2~3mmの粒のそろったものだけを選りすぐってつないだネックレスは見るからにゴージャス。
「ネイティブ・ブックス / ナ・メア・ハワイ」にあったニイハウシェルの種類やサイズの表。
お値段もゴージャスなので、お手頃なのは(といってもそれほど安くはありませんが)、イヤリングやピアスなどの小物。その価値を知らない人から見れば単なる貝殻なのですが・・・ハワイの歴史や文化に精通した女性にとっては憧れの品なのです。
それでは皆さま、素敵なお土産を見つけてくださいね。以上、ハワイナビでした!
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2011-01-25